社員がホームページを更新できる状態にするには|続かない理由と、続いている会社の共通点

「自分たちで更新できます」

そう言って納品されたホームページが、実際には更新されないまま止まっている。この状態、非常に多いです。

技術的には更新できる。管理画面にも入れる。それでも更新されない。原因は操作方法ではなく、続ける仕組みがないことにあります。

先に結論を書きます。続けるために必要なのは、まとまった時間ではありません。1日10分です。

理由を、実際のケースを交えて説明します。


最も使われない機能は「ブログ」

納品後に使われなくなる機能で、圧倒的に多いのがブログです。

作った時は「これから定期的に発信していきましょう」という話になります。実際、最初の数回は更新されます。そこから止まります。

更新の止まったブログは、マイナスに働く

ここが重要なところです。ブログが更新されていない状態は、ないより悪いことがあります。

訪問者の視点で考えてみてください。会社のサイトを見に来て、ブログの最新記事が2年前の日付だった時、どう思うでしょうか。

「更新されていない」→「この情報は最新ではないかもしれない」→「他を見よう」

この流れで離脱が本当に増えます。 日付は誰でも見られる情報です。しかも一目で分かる。会社が動いているかどうかの判断材料として、想像以上に見られています。

なぜ日付だけでそこまで判断されるのか

訪問者がホームページを見に来る理由を考えると分かります。

多くの場合、目的は「この会社に頼んで大丈夫か」を確認することです。実績、対応範囲、そして今も普通に営業しているか

サービス内容が良さそうでも、最終更新が2年前だと不安が残ります。「この情報は今も有効なのか」「そもそもまだやっているのか」。問い合わせる直前で止まるのは、たいていこの不安が原因です。

更新は「情報を増やす作業」だと思われがちですが、実際には動いていることを示す作業でもあります。


更新担当者が実際に言うこと

更新を任された方から聞く言葉は、だいたい共通しています。

「毎回の更新が大変」
1本書くのに時間がかかる。何を書けばいいかも分からない。

「時間が割けない」
本業がある中で、後回しになる。締め切りもないので優先度が上がらない。

「時間が経ちすぎて忘れた」
3ヶ月ぶりに管理画面を開いたら、操作方法を忘れている。思い出すところから始まる。

「効果が全然分からない」
書いても反応がない。意味があるのか分からないまま続けられない。

この4つが揃うと、更新作業は完全に形骸化します。「やらなければいけないこと」として残り続け、誰も手をつけない状態になります。


続いている会社は何が違うのか

一方で、きちんと回っている会社もあります。

見ていて感じるのは、特別なことは何もしていないということです。担当者の方が時間を割いて、できることを地道に更新している。それだけです。

具体的にはこういう形です。

  • ブログを書く
  • イベントをやったら報告を上げる
  • 新しいサービスを始めたらお知らせを出す

派手なことはしていません。ただ、止まっていない。

頻度は月1回でも十分

ここが一番お伝えしたいところです。

月に1回、あるいは2ヶ月に1回でも、更新され続けていることの効果は本当に大きいです。

毎週更新する必要はありません。訪問者が見ているのは更新の量ではなく、「この会社は今も動いているか」という一点です。

最新記事が2ヶ月前なら、十分に「動いている会社」に見えます。2年前だと、そうは見えません。この差です。


現実的な方法は「1日10分」

では、どうすれば続くのか。

ご相談を受けた時に私が最初にお伝えしているのは、継続の大事さです。そして継続するための具体的な方法として、1日10分を提案しています。

10分で何をするか

書き上げる必要はありません。10分でできるのはこの程度です。

  • ホームページを開いて、内容を確認する
  • 古くなっている情報がないか見る
  • ブログのタイトル候補をメモする
  • 写真を1枚撮っておく

これだけです。

なぜ10分が効くのか

理由は、「あとから一気に考える」状態をなくせるからです。

月1回のブログを書こうとした時、何が大変か。書く作業そのものより、ゼロから何を書くか考えることです。真っ白な画面の前で30分悩む。これが苦痛の正体です。

日々10分触っていれば、タイトル候補がすでに手元にあります。写真もある。あとは書くだけになります。

作業時間は同じでも、心理的な負荷が全く違います

そしてもう一つ。毎日触っていれば「操作方法を忘れた」も起きません。3ヶ月ぶりに開くから忘れるのです。

1ヶ月続けると何が溜まるか

仮に週5日、1日10分だとします。月に20回。

その中でタイトル候補が5つ、使えそうな写真が10枚溜まれば十分です。月1本の更新なら、ネタは常に余っている状態になります。

この「余っている」感覚が重要です。ネタがない状態で書こうとすると苦痛ですが、5つの候補から1つ選ぶだけなら作業になります。

書くこと自体は変わりません。変わるのは、始める時のハードルです。


体制として必要なこと

個人の努力に頼るだけでは、また止まります。仕組みとして押さえるべき点があります。

誰でも触れる状態にしておく

特定の一人しか管理画面に入れない状態は危険です。その人が異動したり退職したりした瞬間、更新が止まります。

最低2人はログインできるようにしておいてください。

実際にあった例をお話しします。担当者が退職した際に、ログイン情報が引き継がれていませんでした。

結果、社内の業務が滞りました。最終的には前任の方と連絡を取って解決したのですが、技術的には何の問題もない停止です。引き継ぎの不備だけで発生した、純粋な時間の損失でした。

この話をすると、コスト面で難色を示される方がいます。ユーザーを増やすと管理の手間が増えるのではないか、という懸念です。

ただ、お伝えしているのは平時のメリットの方です。

片方が休みの日でも対応できる。これが実は一番大きい。急ぎの修正が必要になった時、担当者が休みだから来週まで待つ、という状況が消えます。

トラブル対策としてではなく、日常の運用として考えると分かりやすいと思います。今のうちに整えておけば、後から必ず楽になります。

更新のハードルを下げておく

管理画面が複雑だと、それだけで手が止まります。日常的に変更する箇所(お知らせ、営業時間、写真)は、迷わず触れる場所にまとまっているべきです。

ここは制作側の設計の問題です。「更新できます」と言われた時は、実際に自分で1回更新してみてから納品を受けてください。

効果の見方を決めておく

「効果が分からない」を防ぐには、何を見るかを最初に決めておくことです。

おすすめは問い合わせ件数です。アクセス数は増減の理由が分かりにくく、一喜一憂しやすい。一方、問い合わせは事業に直結するので判断がぶれません。

そして期待値を先に伝えておきます。更新を続けて増えるのは、月に1〜2件程度です。

派手な数字ではありません。ただ、年間にすれば12〜24件の商談機会になります。この規模感を最初に共有しておかないと、「2件しか増えなかった」と受け取られてしまいます。

確認は月に一度で十分です。毎日見る必要はありません。


まとめ

社員が更新できる状態を作るために必要なのは、操作研修ではありません。

  • 更新の止まったブログは、離脱の原因になる
  • 続かない理由は「時間」「忘れる」「効果が見えない」
  • 続いている会社は、月1回でも止めていない
  • 1日10分で「あとから一気に考える」がなくなる
  • 触れる人を2人以上にしておく

技術は後からでも覚えられます。先に必要なのは、続けられる形にすることです。

社内の運用体制を整えたい方へ
管理画面が複雑で触れない、続けられる形になっていない。そうした状態であれば、作り方の問題かもしれません。現状を確認した上で、続けられる形をご提案します。

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